2009-01-18 平間至(写真家)× 中田裕二)× 井上崇(date FM)「ANGLE OF ROCK〜あの頃、僕らは生まれたばかり」 スペシャルトークイベントレポ

さきほどぽちぽちブログを打っていたら、今日、ラジオレポをアップさせていただいたばかりのtyutyuさんからまたまたラジオレポが。ありがとうございます。
今年初めに行われたカメラマンの平間さん・Date FM井上さんとのトークイベントの模様を教えていただきました。tyutyuさんの(イベントに行かれた)感想も含めそのままアップさせていただきます。
平間さん、とっても素敵な方なんですね。いつか平間さんが撮られる椿屋さんの写真が見てみたいです。でも、<大人の事情なんてありません>ときっぱり仰る平間さん。そんなに遠くない将来見られたりするのかなぁ。楽しみです。

ではでは普段はあまり聞けない様なエピソードも含め、続きは追記にて!





「日本ロック写真史 ANGLE OF ROCK展」 パルコスペース4 仙台パルコ4F

このスペシャトークイベントとして行われた、「ANGLE OF ROCK〜あの頃、僕らは生まれたばかり」 2009/1/18(日)平間至(写真家)× 中田裕二椿屋四重奏)× 井上崇(date FM

お三方とも波長が合うのか、初対面(平間さん、中田さん)とは思えない和んだ雰囲気で楽しいお話が聞けました。

まず、井上さんから写真展の趣旨などを含むオープニングトークがあり、その後に平間さん、中田さんの順に登場。

丸いテーブルを囲んで、左から井上さん、平間さん、中田さんの順に着席。
立ち見の人達がいっぱいいるのを見て、カウンターチェアの脚に立ち上がりながら、「おー、いっぱいいるね」とはしゃいでみせるお二人。
「立ち上がったまま話す?」「たまに立ち上がってみる?」なんてサービストークも(笑)

「ご自身もバンド活動をしていた経験があり、ロックシーンに造詣が深い写真家の平間さんと、写真に大変興味があるロックミュージシャンの中田さん。」といった感じで、井上さんからお二人の簡単な紹介。

そしてお二人とも仙台に関わりが深い。(平間さんは塩釜出身、中田さんは椿屋四重奏を結成したのが仙台)

と言う訳で、すれ違いながらも初対面だったお二人の対談が始まりました。

中田さんと呼びたいのについ中田くんといってしまう井上さんに、「"中田くん"でイイですよ」と笑う場面もありました。(ほのぼの)

まずは、お互いの印象について
中田さん的には、一方的にずっと見ていた写真家の方とお話しできて嬉しそうでした。(そんなことを話したのですが、内容が…)
平間さんは、今回のこともあって椿屋のアルバムを聴いて、何よりまず、中田さんの声がセクシーだと。
「あの声で耳元で歌われたら…」なんて言ったので、中田さん耳元でささやいてました(笑)


それから、仙台とロックについて。
平間さんが仙台にいた頃(まだハウンドドックが仙台で活動していた頃)のお話。
その頃にあったライブハウスの話とか、どんなバンドをしてたかだとか。
それを受けて中田さんが仙台に来た頃の話。
熊本から来て感じたことは、受け入れてくれる環境が熊本に比べて整ってる、今思うと整い過ぎてるくらいと。
お二人の間に20年近くのタイムラグがあり、親子でもおかしくないなんて笑っていました。


ここからは順不同でいきます!


■ロックとの出会い
平間さん(以降、H): 原点はビートルズ。 そこから流れ流れて、時代の影響もありパンクの波へ。
中田さん(以降、N): ずっとチャゲアス聴いてた少年時代。上京していた兄が帰省したときに置いて行ったCDでストーンズエアロスミス(だったかと…)を聴いて衝撃を受け、デビッドボウイ、T-REXといったグラムロック


■写真とロック
H:ジャケットの写真を撮るとき、音が聴こえてくるような写真にしたいと心がけている
N:聴こえる、聴こえる(と、嬉しそうにうなずく)

H:今は音楽配信とかもあって、CDにすらならないこともある。それだとジャケットも手に触れる形として存在しない。アナログ盤からCDになった時に一度その存在が薄れていたが、これからまた薄らいでいってしまうのは淋しい。
N:ロックにとって、ビジュアルは大事な要素。自分たちも、もっといろんなことを試したい。


■写真を撮る側、撮られる側
N:写真を撮られることは正直あまり好きではない。以前、撮影の際に「踊ってください」と言われたことがあり、困った。カメラマンが初対面の方だったりすると、わかり合えないままで、もう会うこともないのかなと思ったりして、難しい。
H:そういうこと(わかり合えていない、もう会わないんだろう)と感じさせてしまっている時点でカメラマンに問題がある。そこに壁を作ってしまってはいけない。写真は、カメラマンと被写体の関係性が現れるもの。カメラマンと被写体の間に出来た壁は、出来上がった写真とそれを観た人との間にも壁を作ってしまうことになる
N:なんかわかる気がする。信頼できる、わかり合えている実感のあるカメラマンの方ももちろんいて、そういう時は自分も受けるだけじゃなく応じようして、出来上がってきた写真も違う。
(ちなみに、中田さん踊れなかったそうです、踊ってみたけど変な踊りになったと笑っていました。)

H:相手を笑わせたかったら自分が笑えば良い。 怒らせたかったら「おら!」と怒れば…。
 「おら!」ってことはないか(笑)

(平間さんのエピソード)
以前、雑誌の依頼で「ブランキーの笑っている写真が欲しい」と言われた。
ブランキーの場合は、こちらが笑っても笑ってくれない。そこで、普通にカメラを構えたままで、背中に隠し持っていた電球(だったと…)を壁に向かって投げ割った。それを見て、笑ってくれて、ブランキーの笑っている写真が撮れた。


イカ天世代のロック
H:中田くんはイカ天とか見てた世代?
N:いや、イカ天は見れてなくて、でもその世代の人達には嫉妬にも似た感情があります。
H:あの頃はみんな個性が強かった。BLANKEY JET CITYの後に「たま」だもの。FLYING KIDSとか、BEGINとかもだよね。


■今のロックシーンについて、これからへの期待
H:今の若い人達(20代前半くらい)の音楽はあまり聴けていない。けど、良い子にしてる、きれいにまとめているような印象がある。それなりに上手いんだろうけど、突き抜けている人がいない。突き抜けた、振り切れたものが観たい。ブルーハーツの甲本さんみたいな。
N:わかります!(嬉しそう) 椿屋の初期も、今でこそおしゃれな感じでいるけど、短髪黒髪、作務衣に雪駄。しかも家からその格好で来ていた。バンド内では日本語禁止とか、かなり突き詰めてしまって、まわりからよく分からないと言われていた(苦笑)。 今思うとかなり突き抜けていた、ある意味パンクだった(笑)

井上さんから中田くんはかなりのSだから、なんでも突き詰めてしまってすごいことになる。と聞かされ、「僕、Mだから」と平間さん。
何だかわからないけど、「おめでとうございいます」と祝福してしまう井上さん。(この間からS or M 話多いですね…)

この流れだったか、
N:ダメなんですよ、なんでもハマると一直線で。今はコーヒーにハマっていて。
H:ちゃんと自分で淹れるの?
N:はい、喫茶店で豆買って来て。
H:今度、良い豆があるから紹介するよ
N:よろしくお願いします、まだ始めたばっかりなので。(やっぱり出ました、コーヒーばなし…)


■カメラのはなし
H:中田くんのブログ見たらBESSA R2Aとかで撮ってて、「おお!」って思った。
N:見られたんですか…ハードルを上げてしまった。でも、あのカメラを買ったのは、平間さんが雑誌で紹介しているのを読んで購入したんですよ。

中田さん、打ち合わせ中にレクチャーしてもらっていたそうで、トークイベントを講習会にしてもらおうかと考えてしまったそうです。


■中田さんから平間さんへ質問
N:写真家の方にこんな質問は愚問かもしれませんが…平間さんにとって、写真とはなんですか?
H:(しばらく考えて)世界の幸せとつながること…かな
(平間さんすごく良いこと言ったのに、ちゃんとメモっておけば良かった…)


■今後の予定、今年の抱負
N:いつもそうなんだけど、チャレンジしていこうと思う。ロックっていうジャンルの中で、時にはそこさえ飛び越えて、いろいろ楽しめるジャンルだと思うので、いろいろ試したい
H:いま、福島でこれまでの写真展の集大成的な展示をしている。あとは、写真館みたいなことをしてみようかな…と考えている
この平間さんの話に子供のようにはしゃぐ中田さん。
どこで?本当になったら絶対行きます!と。

最後に井上さん、
「いつか平間さんと中田さんが一緒に仕事をすることを楽しみにしています…大人の事情もあるかとは思いますが…」みたいなことを話したとき、即座に平間さん、「そんな事情なんてありません」(きっぱり)
素敵です!そうですよね、結局そういうブレーキを知らず知らずにかけていることが突き抜けたおもしろさがなくなったように感じる根本。


なんだかまとまりのないレポになってしまいました。
合間合間の井上さんが話をまわす部分は省略させて頂きました。(というか覚えてないゴメンなさい…)

録音不可だし、メモする雰囲気でもなかったので、かなり怪しいですが、何とか…。


ここからは私の感想です。

カッコイイです、平間さん。
一緒になってはしゃいで見せたかと思うと、大事なところは締める大人な感じ。

当初、ほぼ中田さん目当てで行ったのですが、平間さんに釘付けになって帰ってきました。

もちろん、キラっキラした目でお話を聞く中田さんを見ると、こちらが嬉しくなるくらい。

一日も早く一緒にお仕事して欲しいなぁ。




※あ、後半に出てくる平間さんの写真館、たぶんこれです。http://blog.excite.co.jp/tsubakiya/10464587/

あと、雑誌「Soup.」の記事でもこの対談のこと、なんかちょっと言ってたような気がします。